LM * The Letters about a MOVIE.

映画に関する君への手紙。

パリで一緒に Paris When it Sizzles

パリで一緒に [DVD]

前略、元気ですか?

大阪はすっかり暑くなりました。

しばらく前に梅雨入りしたと、

テレビが言っていたけど、

一気に夏になってしまったかの様な日々です。

 

この暑さの中、相変わらず、

怒涛の様に仕事をしています。僕は。

 

この間、「タナカヒロシのすべて」を見て、

寝てしまったことを書いたけれども、

実は、その後に見に行った、

ライフ・アクアティック」でも寝てしまいました。

最初は結構面白く見ていたんだけど、

後半寝てしまい、親子関係のハナシなのに、

目が覚めたら、いつの間にか息子が・・・(合掌)

 

少し賢くなった僕は、

久し振りの休みの今日は、

映画を見に行くのは止めました。

 

人間、経験を積んで賢く?なるものです。 

 

 

今日の話題は、オードリー・ヘップバーン

有名な作品がたくさんあるけれども、

僕は、「パリで一緒に」というのが、結構好きです。

 

この作品は、いろんなもんんを見ても、

あまり評価されてないんだけれども、

ストーリーの楽しさが、ピカ一です。

莫迦らしいと言えば、莫迦らしいんだけれども、

それだけに、なあーんも考えなくて楽しめるよ。

 

パリのホテルで缶詰になって、

映画のシナリオを書いている脚本家。

そしてそこにやってくる彼に雇われたタイピスト

 

締め切りは迫っているけれども、

シナリオは全然出来ていない。

タイトルだけが決まっています。

 

エッフェル塔を盗んだ娘」

 

彼ら二人は、

お互いにアイデアを出したりしながら、

映画のストーリーを作っていきます。

 

そして、彼らのつくる、

エッフェル塔を盗んだ娘」という映画が、

この「パリで一緒に」という映画の中で、

劇中劇として展開されます。

 

これがものすごく楽しいんだよね!

 

劇中劇の主人公は、

タイピスト役のオードリー、

その恋人が、脚本家役の、

ウィリアム・ホールデンと、二人が二役しています。

 

で、例えば、二人が場面設定を考える...

すると、その通りの場面が、劇中劇に展開される。

 

ここをちょっと変えようなんて言うと、

その通りに劇中劇の画面が変わったり、

ストーリーに行き詰って、「やり直し」になると、劇中劇もやり直し。

 

もう、楽しくて楽しくて、たまりません。

実はこの映画、後半、今ひとつなんだけど、

その辺が、あまり評価されていない原因なんだろうけど、

そんなことは、もう良い、

気にしない!と僕は思ってしまいます。

 

この映画は、多分、

僕が持っている映画への憧れとか、

そういったものを、ピンポイントで突いている、

そんな気がします。

 

* * *

 

ところで、今僕の手元にある映画のDVDがあります。

 

語り合う、二人の初老の男達。

そして、彼らの前では、あるミュージカルが展開する。

それは、彼らのことを題材にしたミュージカル。

 

あれが俺か。随分若いな。

でもいい男だ。歌は下手だが。

 

彼らの前で始まるミュージカルのオープニング。

ココロ踊る音楽。次々と現れる登場人物達。

それは、彼らの良く知っていた人々。

 

なんて衣装だ。

奴はあんな服は着ない。変えてくれ。

 

パチンと指を鳴らすと、変わる衣装。

 

* * *

 

De-Lovely。『五線譜のラブレター』という映画です。

ここまで見て思いました。

 

これは、好きだ!間違いない。

 

というわけで、

このDVDはここまで見て、

見るのを止めました。

また、途中で寝ちゃうかも知れないから。

もう少し、疲れていない時に見ようと思ったわけです。

 

 

それで、今日は、

僕はこんな映画が好きなんだ!

と言いたくて、『パリで一緒に』の事を書いてみました。

『五線譜のラブレター』のこの、冒頭のシーンを見て、

この映画を思い出した、というわけです。

 

『五線譜のラブレター』を見たら、

また、君に手紙を書こうと思います。

 

こんど一緒に映画を見に行こう。

それでは、おやすみ、良い夢を。

 

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大文字の日記帳:パリで一緒に(1963.米)ネタばれ有り

http://daimonji.blog.ocn.ne.jp/paopao/2005/01/1963_1.html