LM * The Letters about a MOVIE.

映画に関する君への手紙。

天国の本屋~恋火~

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前略、元気ですか?

天国の本屋~恋火~」を見ました。

 

この映画の原作になっている、

天国の本屋」と「恋火」という小説は、

ある時、急に話題になり、

どこの本屋に行っても、

並んでいるという感じだったよね。

 

公式サイト

http://movie.www.infoseek.co.jp/feature/tengokunohonya/index.html

 

僕はまだ読んでいませんでした。

本屋さんのポップであまりに激しく薦められていて、

なんとなく、気がひけてしまった、というのが正直なところかな。

 

だから、内容を全然知らずに、

この映画を見たわけなんだけど、

面白かったよ。思わず、一生懸命見てしまいました。

 

 

人間の寿命は100年である。

100年生きずに死んだ人は、

100歳までの残りの人生を天国で生き、

そして、また別の命となって産まれて行く、

というのが、この映画の設定になっています。

 

そして、その天国にある本屋では、

好きな本を選んで、頼むと朗読してくれる、

というサービスが行われていて、毎日、

100歳までの残りの人生を生きる人々が、

朗読を頼みにやって来ます。

 

その本屋の主人は、

天国における人材管理官で、

映画は、ピアニストの健太が、

天国の本屋の短期アルバイトとして、

この人材管理官によって、

天国に連れてこられるところから始まります。

 

 

なんて言うか、良く出来ている、と思ったよ。

でも、どこが良かったって、ちょっと言いにくい。

 

短期アルバイトで連れてこられた天国で、

しかも残りの人生を生きる為の天国なので、

あまり、死が生々しくない、とかそんなことも感じたし、

 

自分の思いばかりが先行し、

観客と音楽を共有できないピアニスト

 

恋人に自分の思いを伝えられずに死んだ為に、

天国に来ても、ピアノを弾くことができない、ピアニスト

 

自分のせいで、ピアニストである恋人から、

音楽を奪ったと思い込んでいる花火師

 

そして、途中まで作られたのに、完成しなかったピアノ組曲と、

 

二度と作られることがなくなった『恋する花火』

 

うーん、良く考えられてるという気がします。

 

なんと言うか、ひっかかりを、

出来るだけ少なくした、という印象かな。

とんがったところがないんだ。

 

原田芳雄が出てるケド、

サングラスしてるし、殆ど表情が写らないし。アロハだし。

 

そして、それでいて、先行きにとても惹きつけられる。

天国で、健太の力を借りて再開される、

ピアノ曲の作曲と、現実の世界での花火大会の準備。

 

組曲はできるの?

『恋する花火』は作られるの?

 

どちらも、それを阻害する思いを解決しなければ、

成し遂げられない。そして、その両方が成し遂げられないと、

この絡まった思いが本当に解かれることもなくなってしまう。

 

うーん、どうなるのか?

 

という感じでした。

 

結局、この映画は何を言っているの?

 

なんて言い出すと、

多分、つまらなくなってしまうから、

もし、君がこの映画を見ることがあったら、

その時は、つべこべと、つまらないことを考えず、

自然体で見るといいかもよ。

 

それから、香川照之という俳優さんに注目かな。

この人、面白そうな映画にたくさん出ているよね。

見たいと思って、見逃しているのがたくさんあります。

まあ、そのことは、また後で。

 

では、今日はこの辺で終わりにします。

 

また手紙を書きます。

今度、一緒に映画を見に行こう。

天国の本屋 ~恋火 [DVD]

 

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未完の映画評 : 【映画評】天国の本屋~恋火

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ヨットハーバーへお散歩 : 天国の本屋〜恋火

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