LM * The Letters about a MOVIE.

映画に関する君への手紙。

金髪の草原

前略、元気ですか?
今日は、仕事で遅くなり、
1時間程前に帰って来たところです。
と書いている今は、夜中の2:30。

今、テレビで「金髪の草原」という映画を放送しています。
大島弓子の漫画を原作とした映画です。

18歳のなりすは、
老人・歩の家でホームヘルパーとして働くことになるが、
彼は、自分を二十歳だと思い込んでおり、
なりすを、自分の(若いときの)憧れのマドンナと勘違いしてしまう。

漫画も面白かったが、映画もなかなか面白いです。
なりす役は池脇千鶴、老人役が伊勢谷友介

でも、見終わって感想を書いていると多分、朝になってしまうので、
あとで、感想を書きます。

あー、すっかり自分を二十歳だと、
思い込んでいた歩だが、今まさに、
年老いた旧友に会い、彼の中で、
現在と過去が錯綜しはじめました。

原作ではこれからどうなったんだっけ?
漫画も面白かったと言いながら、忘れてる・・・・。

では、また今度。
君はもう寝てるよね。
でも、おやすみなさい。

---

昨日の続きです。

 

この映画が、公開された時、
実は僕はあえて見なかったんだ。

なぜかと言うと、
原作があるものを映画化する時、
映画化に向いている作品と、向いていない作品が、
あると思うんだよね。
僕が映画化に向かない、と思う作品のタイプの1つに、
漫画や、小説(文章)で表現されているからこそ、
納得できる作品というのがあります。
例えばね、
その人物の性質を象徴する様な、
他人とは少し違う服装や、言葉使いをするような、
登場人物がいる場合。
よくあるのは、男言葉を使う女の子、とか。
こういう登場人物というのは、漫画や小説だと、
それなりに納得して読んでしまうんだけど、
いざ、映像にされて、誰かに演じられてみると、
とても違和感を感じてしまう、ということが良くあります。
本当はその人物の良さを表現する為の服装や、
言葉遣いなのに、映像にされると、その奇異さばかりが、
目立ってしまうんだよね。

で、この作品なんかは、
そうなってしまう典型だと思っていたわけです。

”自分を二十歳だと思っている老人”なんて、
しかも、物語の中では彼の姿も二十歳、だんんて、
いったいどんな風に、どんな演技をしてくれたら、
違和感を感じないで済むんだろうか。

ところが、この映画では、
そこのところが、とても巧くて、
予想したような違和感を感じることが、ありませんでした。

その結果、伝わるべきことが、
うまく伝わるという結果に結びついていると思います。

ところで、僕がまだ見ていない映画に、
ジョゼと虎と魚たち」というのがあります。
これは、この映画と同じ監督。そして、同じ池脇千鶴が出ています。
この映画を見て、こっちも見ていいかな、と思いました。

さて、今日はこの辺で終わります。
また、手紙を書きます。
今度一緒に映画を見に行こう。

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