王立宇宙軍~オネアミスの翼~
前略、元気ですか?
僕の風邪は、昨日、タンクトップの上にシャツを着て、
その上にセーターを2枚重ねして、おとなしくしていたせいか、
大分、良くなりました。薬も飲んだし。
まだ、快調とは言えないけどね。
この間、ピアノ・レッスンの時に、
就職活動をしていた頃のことを書きました。
今日は、もう一つ、その頃に見た映画のことを書きます。
その映画は、
どこで見たかと言うと、アニメ好きの友達の部屋で、
僕が留守番をしなければいけなくなったことがあり、
その友達は、漫画とアニメが大好きっていうか、お前、オタクだろ、
という人で、部屋には、大量のアニメのビデオがあったんだ。
ちなみに本人は、
自分はオタクじゃないと言っていました。
というか、彼曰く、
本物のオタクにはかなわない
俺なんかまだまだ修行が足りない。
だそうです。
彼から見ると、全然周りの人が見ないような、
ミニシアター系の映画の話をしたりしている僕は、
お前こそ、映画オタクだ、ということになるんだけど、
僕自身は、自信を持って映画好きという程は見ていないかなあ、
と思うわけで、成る程、そんなものなのかも知れません。
この映画を作ったのは、
あの、「新世紀エヴァンゲリオン」を造った、GAINAXです。
今や、アニメ界の大御所というような人達が参加しているらしい。
アニメ界のことは今ひとつわからないんだけれども、
「エヴァンゲリオン」の監督にして、今は漫画家の安野モヨコのだんな、
庵野秀明もその一人です。(この2人って、2人ともアンノさんだね。)
音楽には、坂本龍一が参加しています。
さて、友達の部屋に一人取り残されて、
ビデオを物色していて、これを見つけて、
あ~、これは、「風の谷のナウシカ」のちょっと後にやっていた奴だなあ、
と思ったわけです。俺か小学生か、中学生になった頃か?
その頃、YMOは既に解散していたけれども、結構はまっていた僕は、
音楽を坂本龍一がやっている、というのは、この映画の公開当時に、
チェックしていて覚えていました。
他にも、いろいろ揃っていたんだけど、このあたりに惹かれて、
これを見ることに決めました。
見始めたら、なんかしみじみと、
心に沁みたんだよね。
なんでかって言うと、この映画の主人公は、
ある王国の宇宙軍に所属しているんだけれども、
宇宙軍とは名ばかりのオチこぼれ集団という感じなんだ。
宇宙軍といっても戦争もしないし、
有人の宇宙船を打ち上げる技術力もないし、
何するわけでもないんだ。
だから彼も、周りの同僚達も、
何の使命感も持っていないし、
どちらかと言うと、
自分達に何かが成し遂げられるなんて思っていない。
この脱力感というか、無力感というか、
自己評価の低さというかが、
これから就職活動をしなければならないけど、
別にこれと言って、人生の目標とか、やりたいこととか、
ないし…、なんていう自分の気分とこれ以上ないくらい、
マッチしてしまい、もう、心に沁みる沁みる、という感じでした。
ところが、この彼が、
ある女の子と出会ったことをきっかけに、
本気で宇宙に行くことに挑戦し始める。
周りも彼に巻き込まれて行く。
この映画、とても良かったです。
もし、公開された時に見ていたら、
こんな風に思えなかっただろうと思います。
ちょっと成長してから見て正解でした。
たまには、アニメでも見てみるのはどうかな?
女性である君は僕とは違う見方をするかも知れません。
例えばね、この主人公達は、
オチこぼれ集団で、どうせ俺達なんか・・・、
っていう態度で過ごしているけれども、
本当はそれで良い、と思っているわけではない。
だから最後には、一生懸命になることが出来たわけだ。
でも、そんな風に一生懸命になるきっかけは、
彼が出会った女の子のことだったりするわけで、
要するに、一生懸命になるのにも、
自分に対するいいわけを、必要としている。
という見方も出来ると思う。
そう考えてみると、君なんかは、
そんな風に、いろいろなことにいいわけを必要とするなんて、
男ってバカみたい、なんて言うんじゃないか、と思ったりもしています。
こんなところで、今日は終わります。
また、手紙を書きます。
こんど、一緒に映画を見に行こう。
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