LM * The Letters about a MOVIE.

映画に関する君への手紙。

天賦の才(1) 小説家を見つけたら

前略、元気ですか?

僕はここのところ、仕事が忙しく、
いろいろな事がままならない日々ですが、なんとか元気です。

今日、昼休みに職場で雑談していたら、
ショーン・コネリーを知らない!という人がいました。
えーっ、とびっくりしましたが、彼は、映画なんか見ない!
映画見るくらいなら、RPGで遊ぶ、と言っていました。

それに対して、僕はいまだかつて、家庭用ゲーム機を、
所有したことがないく、ドラクエファイナルファンタジーも、
やったことがないよ、と言ったら、今度は彼の方が、
えーっ、と言っていました。

ま、人間、興味関心も、能力も人それぞれ、
いろいろな人がいる、ということだよね。

世の中には、
凄い才能を持った人や天才、と言われるような人もいるわけです。

・・・、なぜこんなことを言うかというと、
ショーン・コネリーで思い出した映画に、
天賦の才と言えるような文才を持った少年が出てくる映画があります。

「小説家をみつけたら」(原題は「FINDING FORRESTER」)。

主人公の黒人少年ジャマールは、
バスケットのプロを目指す、才能ある少年だが、
実は、家ではいつも本を読み、文章を書いている。
隠れた文学の才能も持っているんだ。

彼が偶然、世捨て人のような謎の老人と、
知り合うんだけど、その相手は実は、
1作だけ小説を発表して姿を消した小説家、
フォレスターショーン・コネリー)だった。

まだ16才というジャマールと、老作家。
才能を評価され、これから未来へ向かって、
道が開けていく可能性を前にしているジャマールと、
自ら道を閉ざし、他人や社会との接触を絶って生きてきたフォレスター
黒人と白人。
置かれている状況も、物事に対する感じ方考え方も、
立場も異なる二人の間に、文章を書くことを介して、交流が出来る。

そんな中、ジャマールは、あらぬ疑いをかけられ、
フォレスターとの約束を守る為に、窮地に陥いることになってしまう。

フォレスターは、
ジャマールを助けることが出来る筈だが、その為には、
今まで他者とのかかわりをたってきた自分を克服しなければならない・・・・

というような話です。派手さはないけど、良い話だとおもいます。
ここに出てくるジャマールは、バスケの才能があり、
どこの大学に進学するか注目される様な存在でありながら、
文学に関しても人並み以上のすごい才能を持っています。

映画のクライマックスは、
彼が通う高校の作文コンクールの朗読会で、
結果的には、彼の文章をみんなが評価するんだけど、
僕は、そんな文章の良さっていうのは、ちょっと朗読したくらいで、
みんなが良いと思うことなんて無いんじゃないか、という点かな。
文学って、そんなものじゃなかった筈だぞ。
でも、映画の本筋とはあまり関係ないので、許す。
という感じ。

それからもう一つ。
映画の中で、ジャマールが、
教師をやりこめる場面があるんだ。
教師の言うことに、反論したジャマールに対して、
この教師がまた、
でもこれは分からないだろ!
みたいな問いを繰り返すんだ。
それに対してジャマールは全て正解し、ついに、
教師は問いを続けることが出来なくなる。

このシーンなんて、まあ、お気楽に見てる分には、
ちょっと溜飲が下がるところではあるけれども、
僕は、そんなことに、せっかくの才能を使うなよ!と思いました。
相手を試しあっているだけで、まったく前向きじゃない。

まあ、この映画は、ジャマールとフォレスターの関係が、
主眼で、ここで書いたことは瑣末な問題だとは思うけれども。

ということで、この映画は、天賦の才を持った人物が出てくる映画で、
立場の異なる者同士の交流や友情がテーマになっています。

ところで、この映画のことを、
思い出していて、連想した別の映画があります。
こちらも、天賦の才を持った人物、というか正に「天才」が、出てきます。

それは・・・・

フフフ。今日は長くなったので、ここで終わります。
次に書こうとしている映画はなんでしょう?

今調べてみてわかったんだけど、
なんと「小説家をみつけたら」と監督が同じです。
ガス・ヴァン・サントという人。これがヒントです。

では、明日続きを書きます。
今度一緒に映画を見に行こう。

天賦の才(2)」に続く...

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